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マスクで口呼吸はなぜいけない? 問題点や対策を紹介

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更新日: 2023.06.13
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この記事を書いた人:ワーカーズドクターズ編集部

産業保健に関する情報を幅広く発信。産業医業界で10年以上、約1,250ヶ所の事業場の産業保健業務サポートをしているワーカーズドクターズだからこその基礎知識や最新の業界動向など、企業様の産業保健活動に役立つ情報をお届けします。

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昨今、咳やくしゃみの飛沫により、感染症を他人に感染させないために、エチケットとしてマスクの着用が促されています。

最近のニュースでは、『マスクの着用は、ウイルスの拡散を抑える効果と吸い込むウイルスを減らす効果の両方がある』と、東京大学医科学研究所などのグループが実際のウイルスを使った実験で確認したと発表しました。

マスクの正しい着用と感染予防を心掛けることによって、過信は禁物ですが、感染症に対応できる明るいニュースです。

一方で、マスクの着用によって、マスクの中で知らず知らずのうちに口が開き、口呼吸をしている状態になってしまうことがあります。

口呼吸が習慣化されると、感染症だけでなく、他の病気を引き起こす要因になってしまいます。

この記事では、口呼吸の問題点や対策方法について解説します。

口呼吸の問題点 病気や口臭の原因にも

空気中には、ホコリや細菌、ウイルス、花粉、有害な排気ガスなど、身体にとって有害なものがたくさん浮遊しています。口で呼吸をしてしまうと、これらが直接喉を通り、肺へ侵入してしまいます。鼻呼吸では鼻の構造的に防げることが、口呼吸では簡単に身体の中へ有害物の侵入を許してしまっているのです。

口呼吸をすると、ウイルス感染のリスクが高まるだけでなく、のどが乾燥しやすくなり、唾液の分泌が悪くなります。歯や歯茎にも大きな影響を及ぼすなど、悪影響が数多く出てきます。

口やのどの乾燥

口呼吸で過ごしていると口やのどが乾燥し、唾液の分泌が悪くなります。それにより虫歯や歯周病の原因になるだけでなく、口臭やいびきの原因にもなります。また、喉やリンパが炎症をおこしやすくなることも考えられるでしょう。

そのほかには、睡眠中の口呼吸は身体が緊張状態と勘違いして、眠っている間も身体が休まらないことがあります。

免疫機能の低下

口呼吸は免疫機能の低下を招く恐れもあります。例えば自律神経が乱れ、風邪を引きやすくなったり、アトピーや高血圧、喘息やアレルギーなどの引き金となります。

舌や口の筋力の低下

口呼吸により舌や口の筋力が低下することで、舌が正しい位置から離れ、歯並びが悪くなったり、噛み合わせが悪くなることもあります。

それらはやがて顔のゆがみにつながり、たるみ・シワ・二重アゴの原因になります。

その他

その他、口呼吸によってもたらされる状態として考えられるのは、以下の通りです。

  • 慢性的な扁桃炎
  • 口腔内細菌の増加による誤えん性肺炎
  • 二酸化炭素を多く吐き出す影響による脳貧血や過呼吸、情動不安

マスクをすることで口呼吸になるのはなぜ?

ここまで、口呼吸によって生じる様々な問題点について紹介してきました。では、なぜマスクをつけることで口呼吸になってしまう人が増えるのでしょうか。

気道の抵抗が増えるから

まず、気道の抵抗が増えることが口呼吸になってしまう大きな原因です。気道の抵抗とは、鼻から肺にかけて気道に流れる空気の抵抗のことです。

もともと、鼻呼吸は鼻のもつフィルター機能を使って肺にきれいな空気を送る仕組みであり、空気に抵抗が生じます。そこにマスクを着用するとフィルターが増えることになり、さらに気道抵抗が高まるのです。

それに対し、口呼吸はダイレクトに気道へ空気が流れるため、空気の抵抗は少なくなります。その結果、マスクをしたまま鼻だけで呼吸すると苦しくなり、楽な口呼吸になってしまうのです。

熱を逃そうとするから

夏場などの暑い時期は、特にマスクの中に熱気がこもります。口呼吸は鼻呼吸に比べて熱や水分を逃がしやすく、口呼吸になってしまいがちです。

口周りの筋力が衰えるから

マスクをつけて表情豊かに話す機会が減ったと感じている方も多いのではないでしょうか。口周りの筋肉は使わないと衰えてしまいます。

さらに、マスクをしていることで人からの視線も感じなくなり、油断をして口が開いたままになってしまうことも原因の1つです。

マスクの下こそ脱口呼吸!感染症や他の病気にならないために

新型コロナウイルス感染症などの感染予防のために、今までより、マスクの着用時間が長くなっています。そんな今こそ鼻呼吸をこころがけ、暑さや息苦しさから口呼吸になりやすい時は、人との距離を取って、適宜マスクを外し、鼻で呼吸をするように意識してください。

また、先述の通りマスクをしていると人目を意識しなくなり、表情を作る機会が減ってしまいます。口周りの筋力が衰え、加齢も重なると口呼吸が慢性化しやすくなります。舌の運動をし、顔を動かす機会を増やし、表情ある顔を保っていけるようにしましょう。

口周りや舌の筋肉を鍛えて口呼吸を防ごう!

ここでは、簡単にできる口周りや舌の筋肉を鍛える方法をご紹介します。

・口を閉じて唇と歯茎の間に舌を入れ、歯の表面をこするようにしてぐるっと回します。
・最初は左右5回ずつ、ゆっくりと。
・慣れてきたら回数を増やしてスピードアップ。

起床時や就寝前、マスクをつけている時にも、口呼吸の改善と感染症や病気の予防を兼ねて実践してみてください。

まとめ

今回は、マスク時代に増えている口呼吸の問題点や対策法について解説しました。

マスクをしていると、息苦しさや緊張感のなさからついつい口呼吸になってしまいがちですが、様々なリスクを回避するためにも日頃から鼻呼吸を心がけましょう。

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公開日: 2020.11.12
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