長時間労働による健康障害とは？　対策についても紹介

「時間外・休日労働時間」とは、休憩時間を除き
1 週間当たり 40 時間を超えて労働させた場合に
おける、超えた時間のことです。

「時間外・休日労働時間」の2?6 か月の平均が月
80 時間を超える場合、または月100時間を超える
場合、健康障害のリスクが高まると言われていま
す。

36協定（時間外・休日労働に関する協定）で
は時間外労働の上限は、原則として、月45時間・
年360時間と定められています。

日本人の労働時間

日本の労働者の、年間の総労働時間は緩やかに減
少していますが、週49時間以上働いている労働者
の割合は18%と欧州に比べ高くなっており、男性
26%、女性8%と男性の方が長時間働いているとい
う結果になっています。

以下は、長時間労働による健康障害を防ぐために注意すべき項目のチェックリストです。項目が多いほど、長時間労働による健康障害のリスクが高いと考えられます。

脳・心臓疾患に注意！

長時間労働による健康問題のうちで、最も致命的なものは、
脳・心臓疾患です。労働災害として認定された脳・心臓疾
患は、年間300件近くあります。過去1ヶ月間の時間外労働
時間が約80時間以上の方は、月時間外換算0 時間の方に比
べて心筋梗塞のリスクが1.9倍でした。また、過去1年間の
睡眠時間が 1日5時間以下の方は、6~8時間寝ている方に比
べて心筋梗塞のリスクが2.5倍でした。

長時間労働の方は様々な健康障害のリスクが高まります。勤務時間が長くなっている方は、医師による面接指導等を行い、適切な事後措置を講じることが重要です。

まずは労働時間を短くして、6時間以上の睡眠時間を確保するようにしましょう。

ゆううつな気分やほとんどのことに興味が持てない状態が続いたら、うつ状態かもしれません。仕事の精神的負担が高い場合には、上司、同僚、友人、家族に話を聞いて貰うことが、問題を解決する方法のひとつです。

頭痛、めまい、手足のしびれ・脱力感、脈の乱れ、胸痛などは、脳・ 心臓疾患の予兆の可能性もあります。いずれの場合も、産業医、保健師、医療機関に相談しましょう。体と心を守りながら健康的に働けるよう、職場全体で考えていきましょう。