そのいびき、睡眠時無呼吸症候群かも!

2021年07月01日【監修】東京医科歯科大学医学部附属病院 快眠センター副センター長 玉岡明洋 先生

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に何度も呼吸が止まったり(無呼吸)、呼吸が浅くなったりする(低呼吸)状態が繰り返される病気です。毎日続くいびきや、日中に強い眠気がある場合は、医療機関を受診しましょう。

日中の眠気や、居眠り運転事故の原因に


 睡眠時無呼吸症候群(以下、SAS)は、
文字どおり寝ている間に何回も呼吸が止
まる病気です。SASの人は、睡眠が妨げ
られるため、日中に強い眠気が起こり、
運転中の事故や仕事のミスにつながりや
すくなります。  

毎日続くいびきは命にかかわる病気の前兆かも

 しかし、SASの害はそれだけではなく、高血圧や心疾患、脳卒中、糖尿病などの病気を発症する危険性が高くなったり、悪化させることが明らかになっています。
 いびきは無呼吸の前兆です。周りの人から、いびきや睡眠時の無呼吸を指摘されている人は、早めに睡眠外来や呼吸器内科などの医療機関※を受診しましょう。
※日本睡眠学会のホームページhttp://www.jssr.jp/では、専門医療機関を調べることができます。

肥満やあごが小さいことによって、気道が狭くなることが要因

 いびきや無呼吸は、就寝中にのど(気道)が狭くなることが主な原因です。さらに、その要因には、肥満とあごが小さいことがあげられます。
 肥満肥満により、のどの周りに脂肪がつき過ぎると、気道(空気の通り道)が狭くなります。舌根(舌の付け根の部分)が肥大すると、一層狭くなります。
 あごが小さいあごが小さいと、のどの断面積も小さくなるため、気道が狭くなります。

なぜ睡眠時に呼吸が止まる?

●健康な人
 


睡眠中にも気道の広さが十分に保たれ、呼吸
がスムーズにできる。

●睡眠時無呼吸症候群の人


睡眠中に舌の根元が落ち込み、気道がふ
さがったり狭くなったりして、いびきや
無呼吸が起こる。


重症度に応じて行われるSASの治療

 SASの治療は、重症度に応じて「CPAP(シーパップ・持続陽圧呼吸療法)」や「マウスピースの装着」などの治療が行われます。また、主な原因である肥満を解消するための減量など、生活習慣の改善が基本中の基本です。

    •  すべての患者さん…生活習慣の改善
 症状を悪化させないためには、いびきをかいたり、
無呼吸になりやすい生活習慣を見直すことが大切です。
ごく軽症の人は、生活習慣を改めるだけでSASが解消
することもあります。
  • ●減量
  • 肥満になると、首回りやのどに脂肪がついて気道が狭

    くなり、いびきをかきやすくなります。食べ過ぎに注
    意し、運動量を増やして肥満の解消に努めましょう。

    •      禁煙
            喫煙すると気道の炎症を誘発し、呼吸機能を低下させます。
    •       タバコを吸っている人は必ず禁煙を。

  •      ●晩酌後すぐの就寝や入眠前の飲酒をやめる
  •       飲酒すると、のどの筋肉が緩み、気道がふさがりやす
         くなります。晩酌してそのまま寝たり、入眠前の飲酒
         はやめましょう。

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    •      横向きに寝る
    •      あお向けに寝ると、重力によって舌の根元の部分が下
           がって気道が狭くなります。抱き枕などを使うのもよ
           いでしょう。


②軽症〜中等症…マウスピース(口腔内装置)の装着

 睡眠中にのどがふさがらないようにするため、睡眠中にマウスピースを装着します。マウスピースにより、下あごが少し前に出て、舌の位置が前方に引っ張られることにより、呼吸がしやすくなります。

     ③中等症〜重症…CPAPによる治療

      鼻にマスクを装着し、そこから空気を送り込んで
     のどがふさがらないようにするCPAPによる治療
     です。機械から一定の圧力で空気を気道に送るこ
     とで、気道がふさがるのを防ぎ、無呼吸や低呼吸
     を改善します。


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