フェムテックとは?意味やサービス事例を詳しく解説

2022年04月13日

近年、各企業で男女格差の是正や女性の社会進出のための取り組みが進められています。 全ての国の達成目標とされているSDGsにも、ジェンダー平等は重要な目標として明記されており、女性の社会的地位向上の継続は必至と言っても過言ではありません。

そこで注目を集めているのが「女性の健康」です。

一人で抱え込んで悩んでしまう方も多い女性特有の健康問題の解決のために、最新のテクノロジーを駆使した製品やサービスが開発されています。

今回は、女性の健康の課題解消に寄与する「フェムテック」について解説します。

健康経営で重視される「女性の健康」

男女格差の是正のための取り組みが一般的に浸透し、女性が活躍している企業も多くなったことで、女性の健康に対する関心が世界中で高まっています。

国際女性デー、国際ガールズデーなどは、女性の社会的地位向上のために世界で進められている取り組みの代表例です。

3月8日は国際女性デーとして、「女性の生き方を考える日」とされています。日本の新たな文化とするために、「国際女性デー|HAPPY WOMAN FESTA 2022」が全国で開催されました。2030年には47都道府県での開催を目指し、ジェンダー平等社会への取り組みを行っています。

10月11日は国際ガールズデーです。「女の子の権利」を社会に呼びかける日として国連に定められました。2021年で10年目を迎え、さまざまな活動やイベントが展開されています。

女性の場合、結婚や出産はもちろん、PMS(Premenstrual Syndrome:月経前症候群)や更年期障害などがキャリアに影響を及ぼし、企業の損失につながるケースも少なくありません。働く女性の中には、PMSや更年期障害を自覚しながらも一人で悩む方や、企業の問題として取り組みを進めてほしいと考えている女性も数多くいます。

健康経営の推進や女性の活躍への期待の動きが高まる中で、PMSや更年期障害をはじめとする女性特有の健康課題の解決を図る企業も増加傾向にあります。従業員が健康な状態で働ける職場づくりのために、企業・社会全体で「女性の健康」に向き合う流れが生まれていると言えるでしょう。

▼参考資料はコチラ
大塚製薬『~大塚製薬・働く女性の健康意識調査~「女性の健康課題」(PMS/更年期)がキャリアに影響を及ぼす 個人の対処だけに任せず企業ゴトとして捉えることが求められる|ニュースリリース』

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フェムテックとは?

女性の健康課題の解決にあたり、各企業の参入が進んでいるのがフェムテック市場です。

「フェムテック」とは「Female(女性)」と「Technology(テクノロジー)」を掛け合わせた造語で、女性特有の健康問題の解決のためのテクノロジーを指します。またデジタルテクノロジーではないものの、女性の健康課題解決に寄与する製品は「フェムケア」と呼びます。

フェムテックは、社会で活躍する女性の増加に伴い注目されるようになりました。PMSや更年期障害の改善、月経周期の予測、不妊対策や妊娠時の生活サポートなど、さまざまなケアにテクノロジーが活用され、より正確で効率的な解決策を導き出しています。

フェムテック市場は2025年には5兆円規模になるという予測もあります。国内でも経済産業省が補助金を拠出したフェムテックに関連する実証実験も始まっており、現在注目が集まっている市場といえるでしょう。

フェムテックの製品・サービス事例

フェムテック市場は数年前まで国内外のベンチャー企業が中心でしたが、ここ数年で国を代表する大企業の参入が進み、多様なフェムテックの製品・サービスが開発されました。

生理周期管理

生理日管理アプリを提供するヘルスケア企業は、20年近く蓄積してきた月経周期などのデータ分析から得た独自のロジックで女性の悩みの解決に寄与しています。

生理用品IoT収納ケース

生活家電を中心に展開している大手電機メーカーは、スマホアプリと連携して残数や生理周期を管理できる、生理用品の収納ケースを開発しています。

オンライン診療・カウンセリング

また、現在利用者が増加しているオンライン診療やカウンセリングについても最新技術を使ったサービスの質向上も進められています。

大手総合商社がフェムテック企業と連携し、女性の健康課題改善をサポートする総合的なプログラムの開発に積極的に取り組んでいます。

さまざまな企業が女性の健康課題に向き合い、働きやすい職場作りに貢献しているのです。

フェムテックの最新動向

成長を続けているフェムテック市場について、最新情報を確認していきましょう。

2021年はフェムテック市場が一気に拡大した年です。当初から最新技術を駆使した製品・サービスを展開していたベンチャー企業に加え、各業界を代表する有名企業が参入したため、「フェムテック元年」とも言われています。

順調に拡大し、注目を集めているフェムテック市場は今後も拡大を続けるといわれており、ウィメンズヘルスリテラシー向上のための資格も登場しました。一般社団法人日本フェムテック協会主催の認定資格や一般財団法人内面美容医学財団(IBMF)が展開するフェムテックマイスターなどさまざまな種類の資格があります。

また、2022年3月24日には「フェムテックジャパン2022/フェムケア2022」が開催されました。フェムテックジャパン2022/フェムケア2022は幅広い業界の企業が出展し、フェムテックについて様々な知識を学べるイベントです。

今はまだ一般的な認知度は低い「フェムテック」ですが、イベントや企業の取り組みにより社会全体に浸透する日も近づいていると言えるでしょう。

▼参考資料はコチラ
フェムテックジャパン2022/フェムケアジャパン2022|femtech-japan

女性労働者の健康を支える産業医

フェムテック市場の拡大は、女性の健康課題に対する関心の高まりを意味しています。今後さらなる活躍が期待される女性の健康課題の解決のために、多角的な取り組みが必要です。

女性従業員の健康面のサポートの際、産業医の役割も大切になるでしょう。

大手消費財メーカーでは、女性の健康に関する相談窓口を設置し、全国で働く女性従業員がメールで産業医に相談できる体制を整えています。産業医に相談しづらい環境にある女性従業員でも気軽に相談ができるシステムとして注目されている制度です。

産業医は症状に対する適切な対処法のアドバイスや社内制度の紹介を行い、女性従業員の健康をサポートしています。

職場の労働者の健康状態をチェックすることで、女性の健康課題を発見、解決してサポートできる産業医は、企業が「女性の健康」に向き合う上で非常に重要です。

上司や同僚には話しづらい悩みの場合、労働衛生のプロである産業医との面談によって解決できることもあるでしょう。

女性従業員が働きやすい環境を整え、社内の「女性の健康」を実現するため、フェムテックへの取り組みだけでなく産業医の役割についても見直してみましょう。

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まとめ

女性が社会で活躍することが当たり前になりつつある現在、女性特有の健康課題の解決は社会的な問題となっています。今後は、女性特有の健康課題にも対応できる体制が整っているかどうかも企業を評価する指標の1つとなるでしょう。

男性社員、女性社員どちらも健やかに働きやすい環境を作るためには、企業全体での女性の健康への取り組みが必要不可欠です。

製品・サービス開発やイベントの開催などにより注目度が上がっているフェムテックの市場動向を追うことはもちろん、自社の女性従業員に適したサポート制度の整備を積極的に進めましょう。

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