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産業医を選任しなかったらどうなるの?罰則について法律とともに解説

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更新日: 2023.08.29
産業医を選任しなかったらどうなるの?罰則について法律とともに解説
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この記事を書いた人:ワーカーズドクターズ編集部

産業保健に関する情報を幅広く発信。産業医業界で10年以上、約1,250ヶ所の事業場の産業保健業務サポートをしているワーカーズドクターズだからこその基礎知識や最新の業界動向など、企業様の産業保健活動に役立つ情報をお届けします。

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産業医は契約先の企業で労働者の健康管理をフォローしたり、職場環境の見直しに取り組んだりなど、労働安全衛生の面でさまざまな業務をカバーします。

企業の健康経営に欠かせない存在である一方で、一定の条件を満たすと選任が法律で義務付けられるため、コンプライアンスの観点でも重要です。

当記事では、産業医の選任義務に関する法律や違反時の罰則、また産業医の職務に関するそのほかの法律についても解説します。

産業医の役割

産業医の役割

産業医の役割は、産業医学や労働安全衛生の観点で、労働者の健康管理をフォローすることです。

職場へ訪問したり常駐したりしながら、健診結果や労働環境などを踏まえ、企業や労働者個人に適切な指導や助言を行います。

産業医は臨床医のように診察・治療・手術といった直接的な医療行為は行いませんが、労働者が「働けるのか働けないのか」「健康に働ける環境が整備されているか」などを判断するために特化した知見を持っています

そのため、健康問題のリスクが高い労働者を見つけて休ませたり、職場環境に潜む健康問題を指摘したりと、労働者が健康で快適に働けるように幅広い業務を担当します。

労働者の安全と健康に配慮する観点から、企業と産業医との連携は非常に重要なのです。

▼関連記事はコチラ

産業医とは?役割や業務内容、臨床医との違いを解説

産業医の選任義務と違反した場合の罰則

産業医の選任義務と違反した場合の罰則

企業と産業医との連携が重要な理由は、本質的には労働者の安全と健康を守るためです。

しかし一方で、コンプライアンスの観点でも産業医の選任は重要事項となります。

まず、労働安全衛生法第13条第1項では、「厚生労働省令で定めるところにより」「産業医を選任し」「労働者の健康管理を行わせなければならない」と規定されています。

そして、厚生労働省令である「労働安全衛生規則」が、どういった条件で産業医の選任義務が生じるのかを定めています

たとえば、労働者が50人以上の事業場では1名以上の産業医を選任しなければなりません

事業場の労働者数が増えると、選任する産業医の人数や訪問頻度を増やす必要も出てきます。

こうした義務を果たさない場合は法律違反となり、罰則が課されるため注意が必要です。

産業医の選任義務についての詳細は、以下の関連記事をご参照ください。

▼関連記事はコチラ

産業医の選任方法について詳しく!義務や罰則についてもご紹介

産業医の選任義務に違反した場合の罰則

産業医の選任義務に従わない場合、先述した労働安全衛生法第13条第1項に違反します。

労働安全衛生法には罰則規定(第十二章)があり、「違反した条項」と「違反した場合の罰金」の組み合わせが決まっています。

産業医の選任義務(第13条第1項)に違反した場合はどうなるのかと言うと、「五十万円以下の罰金」が課されてしまうのです(第120条)。

労働者数が50人以上になったことに気がつかずに罰則を受けることもあり得るため、50名以上となり違反とならないよう、選任の準備は早めに進めるようにしましょう。

▼参考資料はコチラ

e-Gov「労働安全衛生法 第120条」

産業医選任に関する法律

産業医選任に関する法律

コンプライアンス観点での産業医について理解するため、産業医制度に関連する法律について広く知っておきましょう。

選任義務や違反規定以外にも、下記のような関連法規が存在します。

産業医の要件

労働安全衛生法第13条第2項には、「産業医にはどういう人物がふさわしいか」という要件が規定されています。

同項によれば、産業医の要件は「労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識について厚生労働省令で定める要件を備えた者」です。

ここでの厚生労働省令は「労働安全衛生規則第14条の2」を指します。

そこで規定される具体的な要件は以下の通りです(一部抜粋)。

  • ・厚生労働大臣の指定する者(日本医師会、産業医科大学)が行う研修を修了した者
  • ・産業医の養成課程を設置している産業医科大学その他の大学で、厚生労働大臣が指定するものにおいて当該過程を修めて卒業し、その大学が行う実習を履修した者
  • ・労働衛生コンサルタント試験に合格した者で、その試験区分が保健衛生である者
  • ・大学において労働衛生に関する科目を担当する教授、准教授、常勤講師又はこれらの経験者

産業医は健康診断の実施機関や地方の医師会、産業医紹介サービスなどを経由して選任するのが一般的です。

産業医が上記の要件を満たしているかは、通常であればあまり意識することはないでしょう。

▼参考資料はコチラ

e-Gov 「労働安全衛生法 第13条第2項」
e-Gov 「労働安全衛生規則 第14条の2」

産業医変更時の届け出

産業医を選任する際、選任すべき理由が発生した日から14日以内に選任し、「産業医選任届」を所轄の労働基準監督署へ提出する必要があります

そのほか、産業医の資格証明書(産業医認定証または労働衛生コンサルタント登録証)のコピーや医師免許証のコピーも必要です。

これは何らかの事情で産業医が変更になった場合も同様となります。

新任・変更に関わらず、産業医の不在期間の発生は、従業員の健康を守るために可能な限り避けなければなりません。

産業医選任届は労働基準監督署の窓口や、厚生労働省のWebサイトから取得できますが、電子申請も可能なので、そちらも活用してみてください。

▼参考資料はコチラ

e-Gov 「労働安全衛生規則第2条」

まとめ|産業医選任の法律的な観点からの重要性を理解しよう

産業医は労働安全衛生のサポート役としてだけでなく、法律的な観点でも重要な存在です。

法律で選任義務があるほど、労働者の安全と健康を守るために必要な役割を担っているとも言えます。

法的義務や違反時の罰則など最低限の法律を理解し、選任後の運用も踏まえて適切な産業医を探しましょう。

公開日: 2023.08.29
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