望まない受動喫煙防止対策 職場喫煙室で缶コーヒー飲用はNGです。

2019年12月26日

休憩時間(喫煙許可時間)などに、職場喫煙室にいかれる方は、缶コーヒーも一緒に部屋の中で楽しみたいと思われることが多いようです。今回、厚生労働省から示されたガイドラインの説明では、不可になっていますのでご注意ください。ガイドラインの要点もまとめてみました。その中で、事業者が取り組まなければならないことも、確認ください。

・PDF資料(望まない受動喫煙防止対策) 詳しいまとめのダウンロードは こちら
・PDF資料(職場の受動喫煙防止ガイドライン)詳しいまとめのダウンロードはこちら

<参考リンク>
・厚生労働省「なくそう!望まない受動喫煙。」(https://jyudokitsuen.mhlw.go.jp/)
・厚生労働省「職場の受動喫煙防止ガイドライン」(https://www.mhlw.go.jp/content/000524718.pdf)

2020年4月、新たな健康増進法の喫煙ルールが全面施行されます。

従来、まわりの人の健康を脅かす受動喫煙を避ける方法は、個々人の意識やマナーに任せられていました。しかし、2018年7月、健康増進法の一部を改正する法律で、新たなルールが定められ、先行して学校、病院、児童福祉施設等、行政機関では敷地内が全面禁煙になりました。そして、2020年4月1日以降は、上記以外の施設でも原則屋内禁煙が全面施行されることになります。
そこで、法令のポイントと必要な対策ついてご説明します

健康増進法改正の趣旨

望まない受動喫煙をなくすために、
1. 施設の類型・場所ごとに禁煙措置や喫煙場所の特定と、
2. 掲示の義務づけなどが改正の趣旨です。それによって、受動喫煙による健康影響が大きい20歳未満の者、患者等が主たる利用者となる施設や屋外についての対策を一層徹底します。

改正のポイント

今回の法令改正では、受動喫煙の防止を目的に、多数の者が利用する施設等の区分を設け、一定の場所を除いて喫煙を禁止するとともに、当該施設等の管理について定めています。
小規模飲食店については当面は経過措置となりますが、シガーバーなどの喫煙目的施設以外の施設については、2020年4月以降屋内全面禁煙となり、各種喫煙室以外での喫煙は禁止となります。

【 喫煙室の設置の必要条件 】

具体的には、「学校・病院など」、「事務所・ホテル・飲食店・国会など」、「その他、既存の小規模飲食店など」と施設を分類し、屋内での喫煙が許されている施設では喫煙専用室を設置し、20歳未満の喫煙場所への立ち入り制限など、対策を実施することを求めています。
皆様が働く事務所などの場合、喫煙専用室の設置には以下の条件があります。
1. 出入口において室外から室内に流入する空気の気流が0.2m/秒以上であること
2. たばこの煙(蒸気を含む)が室内から室外に流出しないよう、壁・天井等によって区画されていること
喫煙室近くにいったら、空気がとてもたばこ臭いといった場合は、明らかに外に臭いが漏れているわけですので、不適合とされます。喫煙室を設置したときは、喫煙専用室および喫煙室のある施設自体の出入口の見やすい箇所に、標識を掲示しなければなりません。

標識

※ 厚生労働省『なくそう!望まない受動喫煙 -マナーからルールへ-』より
(https://jyudokitsuen.mhlw.go.jp/smoking_room/)


【 小規模飲食店における経過措置 】

例外的に、2020年4月時点での既存の小規模飲食店については、事業継続に配慮して経過措置が取られています。小規模の定義として、資本金又は出資の総額が5000万円以下かつ 客席面積100㎡以下を目安としています。東京都の定める受動喫煙防止条例では、さらに上乗せ基準として、「アルバイト含む従業員(同居親族等を除く)を使用していない飲食店」に限ると定められているため、喫煙可能な飲食店となるためのハードルはかなり高いです。また、この経過措置については、5年後をめどに見直しされる予定です。

【 たばこ販売店や喫煙を目的とする喫煙目的施設について:シガーバーなど 】

改正健康増進法施行後も、たばこを販売しており、通常主食と認められる食事の提供を行っていないシガーバーなどでは喫煙目的施設とされ、喫煙が認められています。また、施設を設けて客に飲食の提供をしていないことを条件に、たばこ販売店での喫煙も許されています。

【 最後に:加熱式たばこ専用喫煙室と電子たばこについて 】

最近、普通のたばこから、電子たばこに切り替える方も増えています。電子たばこには、紙たばこと同じようにニコチンやタールを含む加熱式たばこと、リキッドタイプでフレーバーを楽しむものがありますが、リキッドタイプのものは日本で販売されているものは、ニコチンフリー、タールフリーとされるため、規制はありませんが、マナーは必要です。一方加熱式たばこに関しては、「加熱式たばこ専用喫煙室」を設置することを条件として、喫煙と室内で飲食などの提供も可能です。

職場の喫煙ルールを守って、受動喫煙防止に取り組んでいきましょう。


(WORKERS DOCTORS 伊東一郎)